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MBAマーケティング (ダイヤモンド社) グロービス大学院

Book Summary
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理解度チェック

本サイトで紹介する本に関する理解度チェック問題になります。


問題を解きながら、本の概要を理解できるように、
問題以上に解説に力を入れておりますので、是非活用ください。

レビュー

本書はMBAプログラムの中でもマーケティングに特化して説明されています。 マーケティングとは、顧客に買ってもらえる仕組み作りです。 顧客基点ということがマーケティングにおいては非常に重要なポイントとなります。顧客に買ってもらえる仕組みは、顧客の潜在的なニーズ(満たされない状態)を捉え、具体的な顧客のウォンツ(具体的な製品・サービスへの欲求)に変えていく作業となります。これを実現するためには「常に顧客が何を望んでいるのか、自社はどのような価値を提供すべきか」を問い続けて、初めて顧客が求めているウォンツが見えてくるのです。少し言い方をかえるとマーケティングでは顧客ニーズをくみ上げ、開発、生産、販売などさまざまな活動を連動させながら、顧客にとって価値のある製品や情報を提供していくことなのです。その青写真を描くためにマーケティング戦略が重要になります。本書ではマーケティング戦略策定プロセスを中心に解説されています。私が本書をお薦めする理由は、Why(なぜ)?・What(なに)?・How(どのように)?が マーケティング戦略プロセスごとに 明確に示されていることです。専門用語には苦労しましたが、本書を通して一貫してマーケティングプロセスについてWhy・What・Howが丁寧に解説されているので真剣に向き合うことが出来れば、マーケティング戦略について理解を深められることは間違いありません。本書では以下のマーケティング戦略策定プロセスに沿って、顧客に買ってもらえる仕組み作りを構築するイロハを教えてくれます。
<マーケティング戦略策定プロセス>
 ①環境分析
 ②マーケティング課題の特定
 ③セグメンテーション・ターゲティング
 ④ポジショニング
 ⑤マーケティングミックス
 ⑥実行計画策定

顧客ニーズを汲み上げ、開発・生産・販売など様々な活動を連動させながら、顧客によって価値のある製品・情報を提供していく。その青写真を描くためにマーケティング戦略を策定する。この一連のプロセスを詳細に説明していきます。
※詳細プロセスに興味ある方はリンク先を参照ください

●章ごとの要点

①環境分析

市場に影響を与える内外のさまざまな要因により構成されるマーケティング環境の分析を通して市場の機会と脅威を整理し自社の強み弱みを再確認する。

②マーケティング課題の特定

マーケティング課題を洗い出し、今回取り組む課題とマーケティング目標を明確する。

③セグメンテーション・
ターゲティング

市場細分化・標的市場選定プロセス。顧客市場をグループ分けして、どの顧客セグメントに焦点をあてるかを決定する。

④ポジショニング

競合製品と差別化し、顧客にアピールできるような自社製品を提供価値を決定する。

⑤製品戦略

新製品開発だけでなく、製品特性やライフサイクルを踏まえて製品ラインの拡張や集約など、市場投入後の製品の育成やマネジメントについて決定する。

⑥価格戦略

製品やサービスの価値を表示するという重要な役割をもち、企業は需要動向と利益のバランスをとりながら製造コスト、カスタマー・バリュー、競争環境に留意して価格を決定する。

⑦流通戦略

製品を効率的に市場に届けるために、製品の特性、ユーザ特性、競合環境などを総合的に考慮にいれて、最適な流通チャネルを選択し、構築する。

⑧コミュニケーション戦略

ターゲットとなる顧客に適切な情報を適切なタイミングで伝える方法を決定する。

⑨実行計画策定

マーケティングミックスを実現するために行動計画を策定し、予測損益計算書を作ったうえで、その戦略シナリオの戦略策定プロセスの全体像を把握する。

用語解説
MBAとは?… MBAとはMaster of BusinessAdministrationの略称です。日本語では経営学修士号、または経営管理修士号と呼ばれる学位であり、経営学の大学院修士課程を修了すると授与されます。よくMBAは資格(国家資格や業務独占資格等)と混同されることがありますが、MBAは資格ではなく「学位」です。資格はある行為を行うために必要となるものですが、学位はある専門分野の学問を修めた人物に対して与えらえる称号です。MBAプログラムを提供している大学院は、通称としてビジネススクールと呼ばれており、主に社会人を対象にしています。1881年の米国ウォートン・スクールが世界初のビジネススクールであり、1908年に設立されたハーバード・ビジネス・スクールが現在のMBA課程の基礎を作ったとされています。MBAプログラムの目的は、経営者や経営をサポートするビジネスプロフェッショナルを短期間に育成することにあり、経営の3要素であるヒト・モノ・カネの知識習得をするカリキュラムが構築されているのが一般的です。
本書の目次

第1部 基礎編
第1章 マーケティングの意義とプロセス
第2章 環境分析と市場機会の発見
第3章 セグメンテーションとターゲティング
第4章 ポジショニング
第5章 製品戦略
第6章 価格戦略
第7章 流通戦略
第8章 コミュニケーション戦略

第2部 応用編
第9章 ブランド戦略
第10章 マーケティングリサーチ
第11章 顧客経験価値とカスタマージャーニー
第12章 BtoBマーケティング

著者・出版

著者: グロービス大学院


2006年4月に株式会社グロービスが東京都千代田区のキャリア教育推進特区を利用した「株式会社立大学」(学校法人ではなく営利企業としての株式会社が設置した大学)として創立した。その後、2008年には設置者を学校法人グロービス経営大学院に変更し通常の学校法人立の私立大学となった。経営研究科のみが設置されている。
「社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーの育成」をその教育方針に据え、原則として企業や官公庁、団体等における3年以上の社会人経験を有する者を対象にしている。現在は東京都千代田区と大阪市淀川区、愛知県名古屋市中村区、宮城県仙台市青葉区、福岡県福岡市博多区にキャンパスがある。2009年4月には英語によるMBAプログラムを開講した。

<経緯>
1992年 株式会社グロービス設立。
2001年9月 株式会社グロービス社長が、ビジネスマンのキャリアアップ教育構想として、GDBA(Graduate Diploma in Business Administration、「グロービス・オリジナルMBAプログラム」)を発表
2002年4月、アントレプレナリアル・リーダーシップがGDBA初の科目として先行開講
2003年4月、GDBAの本格的開講。グロービス・マネジメント・スクール名古屋校開校
2004年4月、グロービス・マネジメント・スクール大阪校開校。
2006年4月、株式会社グロービスがグロービス経営大学院大学を開学(東京校・大阪校)。
2008年4月、グロービス経営大学院大学の設置者を、株式会社グロービスから学校法人グロービス経営大学院に変更。

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