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MBAマーケティング(STEP2)マーケティング課題の特定

Book Summary
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理解度チェック
(STEP2)マーケティング課題の特定

【概要:Overview】
このステップは環境分析の一つとも考えられるが、一般的な市場の機会と脅威・自社の強みと弱みを重ね合わせて検討し自社にとっての市場機会を見出す。その機会をとらえて上手く活用するためには、マーケティング活動により何を実現したいのか(マーケティング目標)を明確にし、それを実現するためにどのような課題があるかを洗い出すことが「マーケティング課題の特定」である。

【方法:Method】
機会と脅威の二面性を意識する
:機会と脅威には二面性がある。機会が脅威になるし、脅威が機会にもなる。規制緩和などが良い例でルールに従って優位性を築いてきた大企業にとっては脅威であることは間違いないが、見方を変えれば規制緩和により自由に動けるため、様々な機会の可能性を秘めている。

自社の弱みを強みに変える:自社の弱みを強みを再度見直してみることだ。少年ジャンプのように有名漫画家が逼迫している弱みを若手起用により強みに変えたように視点を変えてみる。

市場機会を創造する: 自社にとっての市場機会は、発見した事実の中に「ある」ものではなく、その事実を企業がどうとらえるかによって「創りだされる」ものである。ジーユーの990円ジーンズは、驚きの価格設定を実現している少人数化やレイアウト・店舗オペレーションなどコストダウンなどのファーストリテイリングの強みにより、新たな市場を創出した例といえる。

【事例:Case】
アスクルでは、中小企業向けにネットで文房具を販売する。「明日、来る」という社名にまでなっているコンセプトをかかげたが、当社は「自前の配送システムがない」「スピーディなオペレーションの仕組みがない」などマーケティング課題があった。すべてが完全な状態でのスタートは難しいと判断し、商品数を絞ったり、エリアを限定したりでスモールスタートし、徐々にビジネスを拡大していった結果、現在に至るのである。この事例に学ぶべきは、分析に手を抜かずに明確にマーケティング課題が洗い出された点である。これにより、その後の製品戦略や流通戦略がより具体的に検討が出来たと考えられる。

顧客ニーズを汲み上げ、開発・生産・販売など様々な活動を連動させながら、顧客によって価値のある製品・情報を提供していく。その青写真を描くためにマーケティング戦略を策定する。この一連のプロセスを詳細に説明していきます。
※詳細プロセスに興味ある方はリンク先を参照ください

●章ごとの要点

①環境分析

市場に影響を与える内外のさまざまな要因により構成されるマーケティング環境の分析を通して市場の機会と脅威を整理し自社の強み弱みを再確認する。

②マーケティング課題の特定

マーケティング課題を洗い出し、今回取り組む課題とマーケティング目標を明確する。

③セグメンテーション・
ターゲティング

市場細分化・標的市場選定プロセス。顧客市場をグループ分けして、どの顧客セグメントに焦点をあてるかを決定する。

④ポジショニング

競合製品と差別化し、顧客にアピールできるような自社製品を提供価値を決定する。

⑤製品戦略

新製品開発だけでなく、製品特性やライフサイクルを踏まえて製品ラインの拡張や集約など、市場投入後の製品の育成やマネジメントについて決定する。

⑥価格戦略

製品やサービスの価値を表示するという重要な役割をもち、企業は需要動向と利益のバランスをとりながら製造コスト、カスタマー・バリュー、競争環境に留意して価格を決定する。

⑦流通戦略

製品を効率的に市場に届けるために、製品の特性、ユーザ特性、競合環境などを総合的に考慮にいれて、最適な流通チャネルを選択し、構築する。

⑧コミュニケーション戦略

ターゲットとなる顧客に適切な情報を適切なタイミングで伝える方法を決定する。

⑨実行計画策定

マーケティングミックスを実現するために行動計画を策定し、予測損益計算書を作ったうえで、その戦略シナリオの戦略策定プロセスの全体像を把握する。

本書の目次

第1部 基礎編
第1章 マーケティングの意義とプロセス
第2章 環境分析と市場機会の発見
第3章 セグメンテーションとターゲティング
第4章 ポジショニング
第5章 製品戦略
第6章 価格戦略
第7章 流通戦略
第8章 コミュニケーション戦略

第2部 応用編
第9章 ブランド戦略
第10章 マーケティングリサーチ
第11章 顧客経験価値とカスタマージャーニー
第12章 BtoBマーケティング

著者・出版

著者: グロービス大学院


2006年4月に株式会社グロービスが東京都千代田区のキャリア教育推進特区を利用した「株式会社立大学」(学校法人ではなく営利企業としての株式会社が設置した大学)として創立した。その後、2008年には設置者を学校法人グロービス経営大学院に変更し通常の学校法人立の私立大学となった。経営研究科のみが設置されている。
「社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーの育成」をその教育方針に据え、原則として企業や官公庁、団体等における3年以上の社会人経験を有する者を対象にしている。現在は東京都千代田区と大阪市淀川区、愛知県名古屋市中村区、宮城県仙台市青葉区、福岡県福岡市博多区にキャンパスがある。2009年4月には英語によるMBAプログラムを開講した。

<経緯>
1992年 株式会社グロービス設立。
2001年9月 株式会社グロービス社長が、ビジネスマンのキャリアアップ教育構想として、GDBA(Graduate Diploma in Business Administration、「グロービス・オリジナルMBAプログラム」)を発表
2002年4月、アントレプレナリアル・リーダーシップがGDBA初の科目として先行開講
2003年4月、GDBAの本格的開講。グロービス・マネジメント・スクール名古屋校開校
2004年4月、グロービス・マネジメント・スクール大阪校開校。
2006年4月、株式会社グロービスがグロービス経営大学院大学を開学(東京校・大阪校)。
2008年4月、グロービス経営大学院大学の設置者を、株式会社グロービスから学校法人グロービス経営大学院に変更。

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