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MBAマーケティング(STEP8)コミュニケーション戦略

Book Summary
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理解度チェック
(STEP8)コミュニケーション戦略


【概要:Overview】
顧客ニーズに合致した製品開発し、価格を決め、顧客が購買できる状態にしたにしても、その製品の情報が効率的かつ効果的に顧客が伝わらなければ、製品は売れない。近年のIT急激な進化や顧客特性の変化、あるいは激しくなる一方の情報洪水といった経営環境を意識したうえで、ターゲット顧客の購買を促すために有効なコミュニケーション手法やメディア特性に関する深い理解が必須になる。
マーケティングにおけるコミュニケーションの役割は企業が提供する製品・サービスの情報を必要としている製剤的な顧客に適切なタイミングと方法で伝えることにより、その顧客を製品・サービスの購買と満足に近づけることである。マーケティング・コミュニケーションとは単にある製品・サービスについての情報を顧客にしらせればよいというものではなく、同じ情報でも受け取る相手やその受け取り方によって情報の意味はさまざま変化する。
消費者の心理状態を表すモデルとしてAIDAMAの5段階モデルがある。
①Attention:消費者はまず製品に注目
②Interest:興味を持った状態
③Desire:興味があり欲求を頂く
④Memory:記憶に残る
⑤Action:購買行動
この消費者行動をマーケティング・コミュニケーション目標を達成できたかどうかを評価するAMTULモデルを用いる。AMTULモデルは効果測定が可能な指標もある。


【方法:Method】
コミュニケーション戦略によって何を実現するか、ターゲット顧客にどのような変化を起こしたいか、具体的な目標として設定する。マーケティングの最終目的は購買してもらうことが、消費者が購買に至るまでには先述したAIDAMAのような意思決定するプロセスが存在する。そのプロセスを経て購買につなげるそのための標準的な手法を見てみよう。
 ①コミュニケーションポリシーと目標予算の設定
 ②コミュニケーションミックスとメディアミックスの決定
 ③具体的なコミュニケーション内容の決定
 ④コミュニケーションの実施と効果のモニタリング


【事例:Case】
化粧品業界は、もともとメーカ主導の流通構造で、製品の情報もメーカーが雑誌・テレビを通して一方通行の発信であった。どのメーカも自社製品しか利用者の評価情報を持てていなかった。そこでアットコスメは、メーカーやブランド横断で陳列しメーカに偏らない評価データベースを作ることに成功した。その狙いがあたりわずか2年で化粧品メーカはマーケティング提案やリサーチ代行をアットコスメに依頼するようになった。現在では300社を超える化粧品メーカに対して顧客の購買履歴や製品評価を提供している。

顧客ニーズを汲み上げ、開発・生産・販売など様々な活動を連動させながら、顧客によって価値のある製品・情報を提供していく。その青写真を描くためにマーケティング戦略を策定する。この一連のプロセスを詳細に説明していきます。
※詳細プロセスに興味ある方はリンク先を参照ください

●章ごとの要点

①環境分析

市場に影響を与える内外のさまざまな要因により構成されるマーケティング環境の分析を通して市場の機会と脅威を整理し自社の強み弱みを再確認する。

②マーケティング課題の特定

マーケティング課題を洗い出し、今回取り組む課題とマーケティング目標を明確する。

③セグメンテーション・
ターゲティング

市場細分化・標的市場選定プロセス。顧客市場をグループ分けして、どの顧客セグメントに焦点をあてるかを決定する。

④ポジショニング

競合製品と差別化し、顧客にアピールできるような自社製品を提供価値を決定する。

⑤製品戦略

新製品開発だけでなく、製品特性やライフサイクルを踏まえて製品ラインの拡張や集約など、市場投入後の製品の育成やマネジメントについて決定する。

⑥価格戦略

製品やサービスの価値を表示するという重要な役割をもち、企業は需要動向と利益のバランスをとりながら製造コスト、カスタマー・バリュー、競争環境に留意して価格を決定する。

⑦流通戦略

製品を効率的に市場に届けるために、製品の特性、ユーザ特性、競合環境などを総合的に考慮にいれて、最適な流通チャネルを選択し、構築する。

⑧コミュニケーション戦略

ターゲットとなる顧客に適切な情報を適切なタイミングで伝える方法を決定する。

⑨実行計画策定

マーケティングミックスを実現するために行動計画を策定し、予測損益計算書を作ったうえで、その戦略シナリオの戦略策定プロセスの全体像を把握する。

本書の目次

第1部 基礎編
第1章 マーケティングの意義とプロセス
第2章 環境分析と市場機会の発見
第3章 セグメンテーションとターゲティング
第4章 ポジショニング
第5章 製品戦略
第6章 価格戦略
第7章 流通戦略
第8章 コミュニケーション戦略

第2部 応用編
第9章 ブランド戦略
第10章 マーケティングリサーチ
第11章 顧客経験価値とカスタマージャーニー
第12章 BtoBマーケティング

著者・出版

著者: グロービス大学院


2006年4月に株式会社グロービスが東京都千代田区のキャリア教育推進特区を利用した「株式会社立大学」(学校法人ではなく営利企業としての株式会社が設置した大学)として創立した。その後、2008年には設置者を学校法人グロービス経営大学院に変更し通常の学校法人立の私立大学となった。経営研究科のみが設置されている。
「社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーの育成」をその教育方針に据え、原則として企業や官公庁、団体等における3年以上の社会人経験を有する者を対象にしている。現在は東京都千代田区と大阪市淀川区、愛知県名古屋市中村区、宮城県仙台市青葉区、福岡県福岡市博多区にキャンパスがある。2009年4月には英語によるMBAプログラムを開講した。

<経緯>
1992年 株式会社グロービス設立。
2001年9月 株式会社グロービス社長が、ビジネスマンのキャリアアップ教育構想として、GDBA(Graduate Diploma in Business Administration、「グロービス・オリジナルMBAプログラム」)を発表
2002年4月、アントレプレナリアル・リーダーシップがGDBA初の科目として先行開講
2003年4月、GDBAの本格的開講。グロービス・マネジメント・スクール名古屋校開校
2004年4月、グロービス・マネジメント・スクール大阪校開校。
2006年4月、株式会社グロービスがグロービス経営大学院大学を開学(東京校・大阪校)。
2008年4月、グロービス経営大学院大学の設置者を、株式会社グロービスから学校法人グロービス経営大学院に変更。

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