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空腹こそ最強のクスリ (アスコム) 青木 厚

Book Summary
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レビュー

ノーベル賞を受賞したオートファジー研究から生まれた、医学的に正しい食事術(半日断食)についての医学的な根拠と手法が纏められています。最新医学エビデンスに基づく本当に正しい食事法は、「何を食べるか」ではなく、「食べない時間(空腹の時間)を増やす」のです。食べ方のルールは、たった一つ。 その方法は「連続16時間の空腹時間」を確保するというものだ。青木さんによれば、その16時間には睡眠時間を入れても良いという。つまり、睡眠時間が8時間の人ならば、起きている間の8時間、ものを食べなければいいということだ。たとえば、朝6時に朝食をとる人ならば、昼食を抜いて、夜の22時に夕食をとる。これで16時間の空腹が達成される。あるいは、朝10時に朝食をとる人ならば、昼食を抜いて、夜の18時に夕食をとってもいい。いずれにしろ、24時間のうち16時間連続の「空腹時間」を確保できればOK。また、もし「空腹時間」にどうしてもお腹が減ったら、ミックスナッツやヨーグルトなどを口にしてもいいので気軽にスタートできることも特徴の一つです。何より、空腹時間以外の8時間は食事の際はカロリーや栄養素を気にせず、好きなものを食べてよいというのが私にとっては魅力的でした。

【16時間空腹で得られる具体的な効果】
・血圧、血糖値、コレステロール値が正常に戻る
・クスリを使わず、ガン・認知症・糖尿病を予防・改善できる
・アレルギーや花粉症からラクになる
・慢性的な疲れやだるさが解消される
・集中力が伸び、仕事のパフォーマンスが上がる
・肌荒れ、便秘、生理不順、PMSが改善する
・おいしく食べながら、ダイエットに成功できる

医学的な根拠も十分にそろっており、仕事のパフォーマンスも向上するということもあり、まずは実践と思い、本書を読んだ次の日から16時間空腹時間を実践中です。正直、まだ開始して1週間なので大きな変化や実感はありませんが、1つだけ言えることは、空腹時は仕事がはかどるということです。私のように仕事のパフォーマンスアップが目的でない方も、ガン、認知症、糖尿病、高血圧、内臓脂肪、しつこい疲れ・だるさ、老化にお悩みの方は一読の価値ありです。

本書のPoint
■ 連続16時間の空腹でオートファジーが発動

著者が16時間にこだわるのにはワケがある。それは、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した東京工業大学の大隅良典栄誉教授の研究テーマだった「オートファジー」にある。 そして最新の医学研究により、「食べない時間が16時間に達する」と、このオートファジーが活性化することが判明したという。 ただ、いきなり毎日16時間の空腹時間を作るのが辛いという人もいるはず。そこで週に一度でも、「16時間の空腹」を達成しておこう。日常の「食べすぎ」がもたらす害が取り除かれ、蓄積した疲労が解消するのである。 また、青木さんはこの食事法を試す時は必ず、簡単な筋トレを、並行して行うように語っている。空腹の時間をつくると、自然と一日の総摂取カロリーが減ってくる。そうなると筋肉量も減ってくることになる。そして、基礎代謝量が減り、逆に太りやすい体質になってしまう可能性があるのだ。 「無理のない範囲でやる」ということを心がけつつ、1日の中に筋トレを取り入れてみてほしい。
■ 「一日3食とるのが体にいい」は、間違い

NHKが2016年に実施した「食生活に関する世論調査」によると、「平日の1日に平均何食とるか」という質問に対し、「3食」と答えた人がもっとも多く、81%を占めていました。
年齢別にみると、16~29歳では一日平均3食とる人が男女ともに70%程度にとどまっているのに対し、60代は85%以上、70歳以上になると90%を超えており、高齢層ほど「一日3食」を守っている人が多いことがわかります。


「一日3食」という習慣は、私たちの生活に、これほどまでに深く浸透しているわけですが、ここで私はあえて、声を大にしてお伝えします。「一日3食が理想的である」という考え方には、確固たる裏付けはありません。それどころか、一日3回食事をとると、あとで詳しくお話しするように、
 ・胃腸をはじめ、内臓が十分に休むことができず、疲弊してしまう。
 ・ 体内で炎症が起きやすい。
 ・ 「食べすぎ」を招き、肥満になりやすい。
 ・ 高血糖になりやすい
 ・ 老化が進みやすい。
など、体や健康にさまざまなダメージを与えることになるのです。
本書の目次

■ 第1章 「一日3食しっかり食べる」「空腹な時間を作る」どちらが長寿と健康をもたらすか(「一日3食とるのが体にいい」は、間違いだった;一日3食は、胃腸を疲れさせ、体の不調を招く ほか)

■第2章 無理なく「空腹」を作り、体を蘇らせる食事法(睡眠8時間+8時間の空腹で、体に奇跡が起きる;空腹のとき、体ではどんな奇跡が起こっているのか ほか)

■ 第3章 「糖」がもたらす毒を、「空腹」というクスリで取り除く(白米やパン、加工食品が現代日本人の体にダメージを与えている;肝硬変や肝臓がんを引き起こす、「脂肪肝」という恐怖 ほか)

■ 第4章 「空腹力」を高めれば、これだけの病気が遠ざかる!(空腹力で、がんの原因を取り除く;空腹力で血液をきれいに!高血圧症を改善 ほか)

著者・出版

著者: 青木 厚


医学博士。あおき内科 さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が専門。糖尿病患者の治療に「オートファジー」研究を元にした食事術を取り入れ、インスリン離脱やクスリを使わない治療に成功するなど成果を挙げている。 40歳の時に、自ら舌がんを患うも完治。食事療法を実践してがんの再発を防いでいる。 ライザップ医療監修のほか、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ)「直撃!コロシアム!ズバっとTV」(TBS)などメディア出演多数。

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