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成功のコンセプト (幻冬舎) 三木谷 浩史

Book Summary
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理解度チェック

本サイトで紹介する本に関する理解度チェック問題になります。


問題を解きながら、本の概要を理解できるように、
問題以上に解説に力を入れておりますので、是非活用ください。

レビュー

 「ビジネスで成功する鍵は、仕事を最大の遊びにできるかどうかだ」
 「面白い仕事はない。仕事を面白くする人間がいるだけだ」

この2つは本書の中で私が印象に残った文章となる。
1997年に楽天市場を開設してから、わずか十年で流通総額一兆円の企業に急成長した楽天に、すべてのビジネスマンに必ず役立つ独自の哲学がある。 リアルな世界のあるべき姿をしっかりと心に描き、自分の信じる人類の未来に貢献するためにビジネスに全身全霊で取り組ことが、三木谷さんだけではなく、楽天で一緒に仕事をしている仲間全員の信念なのだ。たった二人の創業時から徹底して実践している“5つのコンセプト”を惜しみなく公開した一冊です。三木谷さんってどんな人?楽天ってどんな会社?と考えたことがある方は是非これを読んで欲しいと思います。


三木谷さんの目標は楽天を世界一のインターネット企業に育てることだ。 インターネットはバーチャルな空間に存在するが、インターネットが変える世界はリアルそのものだ。今後も絶対に変わらない「人と人のつながり」をベースとしたインターネット企業を創り上げたいと言っている。20年後にはインターネット企業が、世界最大の企業になっているはずなので、世界一の企業をつくるのだと言い切っている。現在の楽天のインターネットにおけるポジションは世界6位。楽天は日本だけなので、1億2千8百万人相手だが、世界には65億から70億の人がいる。まだまだ伸びる可能性は大きい。

2019年現在、楽天はバーチャルの世界でエコシステムを確立しつつある。ショッピングモール事業 から始まったが、携帯キャリア事業、 トラベル、クレジット、証券、球団 なども含めた大きな戦略があると考えるが、その点には触れていない。
本書だけ読むと、 三木谷さんの「俺についてこい」式の体育会系のノリというか、ワンマン体制を感じてしまうのだが、楽天全体のことを理解するには、本書以降の著書にも注目が必要だ。

本書の要点

 改善を続けることで未来は切り開かれる

なぜ(Why) ・改善こそが凡人を天才に変えるから

・天才は99%の汗(改善)と1%のインスピレーション
・1日1%の改善が、365日で37倍

何(What) ・改善とは、トヨタが世界に輸出した言葉

・改善とは、挫けず、倦まず弛まず、1段ずつ階段をあがること

・改善とは、自己否定し更なる高見へ向かうこと

どのように(How)  ・ビジョンを頭に置きながら、足元の目標に必死に取組む

・価値観が日々移り変わる変革期こそ常に改善の意識を持ち続ける



 Professionalismの徹底しろ

なぜ(Why) ・仕事を楽しむためのファクターだから

・プロ意識をもち仕事の目標達成したときに、脳内で大量のドーパミンが分泌し恍惚感やモチベーションに繋がる
・達成感が成功体験をし、さらに高い目標に立ち向かう人生のサイクル

何(What) ・Professionalismとは仕事に向き合い心血を注ぐこと

・Professionalismとは仕事を人生の最大の遊びとすること
・Professionalismとは24h365d常に仕事のことを考え、問題解決の喜びや成功の喜びが体にしみこんでいること
・Professionalismとは次々に出現するハードルをクリアすることを楽しめる、面白いと思えること
・Professionalismとは仕事を自分のためにすること

どのように(How)  ・どのような仕事に対しても全力で取り組む

・仕事の面白さを発見する
・仕事に対して目的を明確に設定する



 PDCAビジネスポロセス(仮説⇒実行⇒検証⇒仕組化)を徹底

なぜ(Why) ・小さな実験からビジネスへの適用を判断するため

・教育/スポーツなどあらゆる分野に応用可能
・「師にあっては師を殺し、仏に会っては仏を殺す」という諺は、常に進歩を考え、師や仏を乗り越えていく意識
・新しいことにチャレンジし続けるため

何(What) ・PDCAとは仮説⇒実行⇒検証⇒仕組化のフレームワーク

・PDCAの仕組化とは改善を続けられる仕組み

どのように(How)  ・右脳と左脳のキャッチボールで、右脳から生まれたひらめきやインスピレーションを左脳の論理的なフレームワークに落とし込む


 い とにかくスピード!スピード!スピード

なぜ(Why) ・ビジネスの勝敗を分けるファクターだから

・仕事の質も高まるから
・今という時間を大切に仕事をすることに繋がるから

何(What) ・スピードとは、小気味よくテキパキ動くこと

・スピードとは、絶妙なタイミングで絶妙なサービスを提供すること

どのように(How)  ・当事者意識をもつとスピードアップにつながる

・当事者意識をもつと物事を俯瞰してみれるようになり、それがスピードアップにつながる
・時間も含めた4次元の俯瞰が大切

 

本書の目次

●第1のコンセプト 『常に改善、常に前進』
 -改善は人が未来を切り開くための強力なエンジンだ
 -未来へのビジョンを信じて改善を行っていく
  ほか


●第2のコンセプト 『Professionalismの徹底』
 -仕事を人生最大の遊びにできれば、誰でも有能なビジネスマンになれる
 -仕事は誰のためでもなく、自分のためにするものだ
  ほか


● 第3のコンセプト 『仮説→実行→検証→仕組化』
 -コミュニケーションの潜在的な欲求が、楽天の急成長の秘密でもある
 -仮説は右脳と左脳のキャッチボールから生まれる
  ほか


●第4のコンセプト 『顧客満足の最大化』
 -個人をエンパワーメントすることが、僕の仕事のモチベーションだ
 -顧客満足がなければ事業は成り立たない
  ほか


●第5のコンセプト 『スピード!!スピード!!スピード!!』
 -なぜスピードなのか?
 -スピードを上げると仕事の質も喜びも変わってくる

● おわりに
 -インターネットが変える世界はリアルそのものだ

著者・出版

著者: 三木谷 浩史(みきたに ひろし)


楽天株式会社の創業者で代表取締役会長兼社長
1965年3月11日 兵庫県神戸市 生まれ

88年一橋大学卒業後、日本興業銀行に入行。93年ハーバード大学にてMBAを取得。興銀を退職後、97年2月エム・ディー・エム(現・楽天)を設立。同年5月インターネットショッピングモール「楽天市場」を開設。2000年には株式を店頭登録(ジャスダック上場)。その後、インフォシーク、楽天トラベル、楽天証券、楽天イーグルス、さらには銀行業等へと事業を拡大。
2011年、東日本大震災に際し、個人として10億円強の寄付を行い、会社からも3億円の寄付。2015年、京都大学iPS細胞研究所の基金に2億5000万円を寄付

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