アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――地方のダメ支店発、キリンビールの「常識はずれの大改革」が始まった!筆者はキリンビール元営業本部長。「売る」ことを真摯に考え続けた男が実践した方法とは?驚異の逆転劇から学ぶ、営業の極意、現状を打破する突破口の見つけ方!大切なのは、「何のために働くのか」「自分の会社の存在意義は何なのか」という理念を自分で考え抜くことだ。
アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――地方のダメ支店発、キリンビールの「常識はずれの大改革」が始まった! 筆者はキリンビール元営業本部長。「売る」ことを真摯に考え続けた男が実践した逆転の営業テクニックとは?地方のダメ支店の逆転劇から学ぶ、営業の極意、現状を打破する突破口の見つけ方!大切なのは「現場力」と「理念」。 組織のなかでリーダーも営業マンもひとつの歯車として動いてしまうと、ますます「勝ち」からは遠ざかってしまう。そんなときこそ、「何のために働くのか」「自分の会社の存在意義は何なのか」という理念を自分で考え抜くことが、ブレイクスルーの鍵となる。必死に現状打破を求め続ける、すべての営業マンに送る本!
著者が本社とソリが合わずに当時、全国で売上最下位ランクだった高知県に左遷同然で異動させれてからの話なのですが本書には2つのドラマがあり、1つは当時、最下位ランクだった高知県を皮切りに各地域の業績を次々と伸ばしアサヒスーパードライから首位を奪還したこと。もう1つは著者自身が左遷同然の扱いから副社長まで昇りつめたこと。官僚主義の企業で会社と衝突しながらも、実力一つで副社長まで昇るというのはまるで企業ものの小説を読んでいるような話でなかなか痛快で興味深いです。
●本書のPoint |
相談は最強のコミュニケーションツール 成績のいい営業マンにトークの中身を聞いてみると、面白いことがわかりました。本人は意識していませんでしたが、相手に相談しているのです。「キリンをもっと飲んでもらうにはどうしたらいいでしょうか」「キリンをこの地域に置いてもらうにはどうしたらよいでしょうか」など相談しているのです。人は相談されると嬉しい。自分自身の真摯な姿勢も伝わるし、相手のアドバイスを率直に受け止め実行したら、それも好印象につながる。人は自分が言ったことに責任を取ろうとする生き物だから、アドバイスをしたことに対して実行した人を無下にはできない。結果、売れる。まずは「本気の想い」があった上で、「どうすれば良いですかね?」という相談をする。そうして初めて、相手も「本気」で「相談」に乗ってくれるのだと思う。 |
営業の極意、リーダーの資質とは 本書は売上やら業績という話が中心なので特に営業職に従事している人には興味深い内容だと思います。 また著者自身は責任者としての立場で各地の売上を伸ばして行くという内容ですから営業でもリーダーの立場いる人はさらに参考になるでしょう。 本書では営業やそのリーダーにとって大切なことが幾つも触れられてますが、15年程度営業職に携わっている私が特に共感できたのが下記の2つ。 ・ 量をこなせば質に変わる ・主体性を持って仕事をする(させる) |
目標を設定し結果を検証する 負けている組織の風土 設定する目標数字を結ったり感覚で捉えていて、結果に対する責任間も感じられない施策に対しても「達成できたか、できなかったか」「なぜできなかったか」という検証がで きていない。売り上げにつながる営業活動になっていない、意味のないことに労力を使って いても、ほかの手段が思いつかないから言われたとおりにしかやらないというのは負けて いる組織の精神風土。 結果のコミュニケーション メンバーが自発的な目標を定め、リーダーとの間で約束(コミットメント)したら、その合 意の結果をしっかり検証する。というもの。 今までうまくいっていなかったことも、実は自分たちの選択であったことを自覚し、自分で 目標を立てる。これはノルマではなく、本人発のコミットメントなのだ。 それをリーダと合意し「これは絶対に果たさなくてはならない。なぜなら自分で約束したん だから」とルールとして確立して行く。大事なのは約束した目標を達成することだ。 |
第一章 高知の闘いで「勝ち方」を学んだ
1995年 高知の夜は漆黒だった
1996年 負け続けの年
1997年 病人をゼロに
1998年 V字回復が始まった
2001年 ついにトップ奪回!
第二章 舞台が大きくなっても勝つための基本は変わらない
四国での闘い―違う市場でも基本を貫く
東海・中部での闘い―現場主義の徹底
全国での闘い、そして勝利
第三章 まとめ:勝つための「心の置き場」
田村 潤(たむら じゅん)
1950年、東京都生まれ。元キリンビール株式会社代表取締役副社長。成城大学経済学部卒。95年に支店長として高知に赴任した後、四国4県の統括本部長、中部圏の統括本部長を経て、07年に代表取締役副社長兼営業本部長に就任。全国の営業部の指揮を執り、09年、キリンビールのシェアの首位奪回を実現した。
1950年東京生まれ
1973年 キリンビール株式会社入社 岡山工場労務課配属
1983年 同大阪支社物販第一課
1991年 同本社商品企画部部長代理
1993年 同本社販売推進部部長代理
1995年 同高知支店長
2001年 同四国地区本部長
2004年 同執行役員東海地区本部長
2007年 同代表取締役副社長営業本部長
2011年 キリンビール株式会社退社100年プランニング代表
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