本サイトで紹介する本に関する理解度チェック問題になります。
問題を解きながら、本の概要を理解できるように、
問題以上に解説に力を入れておりますので、是非活用ください。
副題は「人格主義の回復」とされています。社交的なイメージの作り方など、表面的なテクニックによって成功しようとする「個性主義」の方法ではなく、誠意・謙虚・誠実・勇気・忍耐など人間の内面にある人格的な部分を磨く「人格主義」でしか真の成功は得られないと著者は説き、そのうえで、人格を磨くための具体的な習慣(行動指針・思考指針)を示した一冊です。私自身以下の図を仕事の時使うパソコンの壁紙にするくらい、人生に最も影響を受けた本の中の1冊といってよい作品です。

コヴィー 氏の基本的な考え方はアドラー心理学と近いところがあり、自分の影響の範囲においてベストを尽くし、利他的な行動によりシナジーを作り出すための習慣を体型立て纏めているのが本書である。 近年有名となった『嫌われる勇気』で知られるアドラー心理学のですが、『嫌われる勇気』はより理論的・哲学的な面が強く、本書はより実践的・現実的な面が強いと作品です。
私が本書を一番読んで頂きたいと考えるのが、組織のリーダーや育成を担当する方です。実際に私も組織のリーダーとして悩みを抱えた状態の時に本書を手に取りました。コヴィー氏は来日したときに育成についてインタビューで、人間には、精神、知性、肉体、情緒という4つの側面があります。リーダーにせよ、育成担当者にせよ、部下やメンバーを育てようとするならば、この4つにうまく働きかけなければならないと言っています。

最初に配慮すべきは「精神」で、リーダーは何よりメンバーから信頼される必要があります。次は「知性」に働きかける。つまり向かうべき正しい方向を示し、自分たちが働く意義を見出してあげるのです。それができたら、業務プロセスや意思決定の仕組みといったシステムを創造する必要があります。これが整備されるとメンバーは仕事がやりやすくなる。つまり、「肉体」に働きかけることになります。最後が「情緒」です。メンバーの力と情熱を解き放つエンパワーメント(権限委譲)を行うことが必要になると言っています。もし、現在の自分がリーダーとして、育成担当として悩みを抱えているなら、本書が道を切り開くきっかけになってくれるはずです。
第一の習慣:主体的である
コヴィーは、人間には自分の反応を選択する能力がり、主体性をもつことが自分の人生に責任をとるに繋がるといっている。 | |||||
主体的な行動と反応的な行動の違いについて、以下のように説明している。
反応的な行動: 周りの物的な環境に大きく影響を受ける |
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自分が力を入れて主体性を発揮する事柄を見極めることが体制といっている。関心の輪 関心を持っている事柄であり、自分が影響を及ぼせないようなこともおおくある。その関心の輪の中でも、自分が影響を与えられる事柄に集中して主体性を発揮することが大切だといっている。影響の輪 関心を持っている事柄であり直接コントロールできるものである。 | |||||
主体性を高めるために、仕事や私生活で抱えている問題をひとつ選択し、その問題を解決するために自分の影響の輪の中でとれる具体的な行動を打ち出して実行する。影響の輪の中でとる行動を書き出し、常に反応的な行動になっていないか意識する。 | |||||
【第一の習慣のまとめ】 |
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第二の習慣:目的を持って始める
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第三の習慣:重要項目を優先する
第2の領域を大切にする。
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第1領域にある『締め切り直前のタスク』といった活動は、第2領域『準備と計画』を怠った結果であるため、第2領域へのフォーカスが第1領域の事項を減らすことに繋がるということができます。 | |||||||||
第2領域に集中した計画の4つの基本的なステップ ①役割を定義する 生活の主な役割を考える ②目標設定 次の1週間で各役割において達成したい目標を2~3つ設定する ③スケジュール化 目標を念頭において特定の時間を割り当てる。 時間の余裕も残す ④日々の対応 日々の出来事によってスケジュールを変更させる。 優先順位をつける ※長期的な計画 ミッション・ステートメント→役割→目標 ※1週間の計画 役割→目標→計画→実行、デレゲーション |
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【第三の習慣のまとめ】 |
第四の習慣:Win-Winを考える
公的成功
私的成功からさらに一歩踏み出し公的な成功を手にするために大切な考え方として「信頼残高」というものがある。これは、ある関係において築かれた信頼のレベルである。 信頼残高を作る6つの大切な預け入れ |
Win-Winの関係を築く。自分も勝ち、相手も勝つ、そしてそれぞれの当事者が欲しい結果を得ることが肝要である。 |
Win-Winを支える5つの柱 ①人格(誠実、廉潔、成熟、勇気、思いやり、信念など) ②関係(人格という土台上に立てられ維持されるもの、信頼残高こそがWin-Winの本質) ③合意(合意のための5つの要素:結果、ルール、資源、評価基準、賞罰) ④システム(研修、コミュニケーション、情報伝達手段など) ⑤プロセス1.問題を相手の立場から見る、相手を理解し、相手のニーズや心配や関心事を表現する 2.対処しなければならない課題や関心事を明確にする 3.完全に納得できる解決には、どういう結果を確保しないといけないか明確にする 4.その結果を達成するためのプロセスを決定する |
【第四の習慣のまとめ】 事象を始める段階で自分も勝ち、相手も勝つ、そしてそれぞれの当事者が欲しい結果を得る「Win-Win」が達成できるかを、まず考える。Win-Winを実現できないときには、勇気を持ってNo Deal(取引しない)を選択すべき。 |
第五の習慣:理解に徹し、そして理解される
相手を理解するということ
誰かから何かを相談されたり,あるいは,誰かに対して自分の意見を取り入れてほしいと求める場面等において,まず先に相手の考えや言いたいことを全て理解した上で,それから自分の主張を伝えるという手順を踏んでこそ相手を理解できる。 |
「傾聴」の4つのレベル レベル① 無視をする あるいは実際に聞いていない レベル② 聞いたふりをする あいづちを打つという具合 レベル③ 選択的に聞く 会話の部分部分しか耳に入れようとしない レベル④ 注意して聞く 注意深く集中して相手の言葉を聞くようになる レベル⑤ 感情移入して聞く 感情移入をして聞くことは相手の立場で聞く ※本当に理解したい気持ちがあるなら感情移入のスキルを身につけるまでは他の人の見地に立って、相手が見ている世界を見ることは絶対にできない |
感情移入の傾聴の3つの方法
①繰り返す (例)会社なんてもういやだよ⇒会社がいやなんだね |
【第五の習慣のまとめ】 理解しあうために、自分のことを理解してもらう前に、相手のことを理解しようとすることが肝要である。相手を評価したり、探ったり、助言しようとしたり、解釈しようとしたりしようとせず、相手に感情移入し、相手の目を通して人生を見つめる。そのために最も効果的な方法は、相手以上に相手の立場をうまく説明することが出来れば、間違いなく良い関係が築ける |
第六の習慣:シナジーを創り出す
人は人と組んで何かをしようとするとき、どうしても共通点ばかりに目がいってしまいます。しかし、相違点を見つけ合うからこそお互いの良さがいかされ相乗効果が生まれ、大きな成果を得ることができる。相乗効果の本質は“違い”を尊重することにある。 |
相乗効果は、今まで存在しなかった新たな価値を創り出す力である。相乗効果の本質は、違いを尊重することにある。 |
相乗効果を生み出せない原因 ・セクショナリズム(自部署のことしか考えない) ・成果主義制度(個人の成果のみを意識) ・コミュニケーション不足(安易に社内メールで用事を済す) ・業務負荷(自分の仕事をこなすことで手一杯)このような職場環境の下では、頭では理解できても具体的に行動に移し相乗効果を生み出すことは容易なことではないかもしれませんが、ひとたび共通の目的を見出せば、その目的を達成させるために、相手の相違点を受け入れそこから学ぼうとするものである。 |
相乗効果を生み出すプロセス
1.意欲の確認; お互いが考え出した以上の解決策を求める意欲を持つ |
【第六の習慣のまとめ】 |
第七の習慣:刃を研ぐ
「7つの習慣」の良さはわかっていても、目の前のタスクに追われてしまい、実践することが難しいのも事実です。そんなあなたにお勧めしたいのが、第7の習慣「刃を研ぐ」ことを毎日実行することである。なぜなら、「刃を研ぐ」ことが「7つの習慣」を実践することだからだ。 |
「刃を研ぐ」ことは再新再生である。つまり、メンテナンスすることで、今まで以上の切れ味の良さを手にいれることです。再新再生は、あなた自身の能力を維持し高めていくためであり、、再新再生することで、常にあなたの能力を向上させるための習慣を目指す。 |
再新再生の4つの側面
①肉体的側面 ②精神的側面 ③知的側面 ④社会、情緒的側面 |
【第七の習慣のまとめ】 「刃を研ぐ」ことを習慣化し肉体、知性、精神、社会・情緒という4つの側面全てをバランスよく伸ばしていくことが肝要である。「刃を研ぐ」ことによって自分の誠実さを高めることができ、他人に対してより影響を及ぼすことが可能になる。 影響の範囲内に目を向け、刃を研ぐことを続けることこそ、7つの習慣を成果に繋げる重要な要素である。 |
〇第1の習慣:主体的である
(パーソナル・ビジョンの原則)
〇第2の習慣:終わりを想い描くことから始める
(パーソナル・リーダーシップの原則)
〇第3の習慣:最優先事項を優先する
(パーソナル・マネジメントの原則)
〇 第4の習慣:Win-Winを考える
(人間関係におけるリーダーシップの原則)
〇 第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
(共感によるコミュニケーションの原則)
〇 第6の習慣:シナジーを創り出す
(創造的協力の原則)
〇 第7の習慣:刃を研ぐ
(バランスのとれた再新再生の原則)
著者: スティーブン・R・コヴィー
生まれ:1932年10月24日 アメリカ合衆国、ユタ州、ソルトレイクシティ生まれ
死没 :2012年7月16日(79歳没)
職業 :作家、経営コンサルタント
出身校:ユタ大学、ハーバード・ビジネス・スクール、ブリガムヤング大学
著書『7つの習慣』は全世界で販売部数 3000 万部を記録し(40カ国語に翻訳)、20 世紀に最も影響を与えたビジネス書の 1位に輝いている。ほかにも、『原則中心のリーダーシップ』、『7つの習慣 最優先事項』、『第8の習慣』、『子どもたちに「7つの習慣」を』などベストセラー多数。147の国にサービスを提供する世界屈指のプロフェッショナルサービス企業フランクリン・コヴィー社の共同創設者。ユタ州立大学商経学部終身教授、リーダーシップ学において同大学の名誉職ジョン・M・ハンツマン・プレジデンシャル・チェアに就く。
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