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ユニクロで学んだ「巻き込み」仕事術(ダイヤモンド社)田中雅子

Book Summary
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レビュー

本書では、マネジャーは中間管理職ではなく、「中心管理職」としての意識を持って行動せよ。常に円の中心に立ち、周りの人の力をうまく使って成果を出せ──。これがユニクロで働いた経験がある著者の主張である。近年のヒット商品である「ヒートテック」や「ブラトップ」は、周囲の人をどんどん巻き込んでいくユニクロ特有の仕事術の成果だと語る。時に柳井正社長まで巻き込んでチームを動かすのがユニクロのリーダーに求められる条件であり、高い実行力の源泉でもあるということです。柳井社長の口癖は「チームで仕事をしてください」というものだ。転職組の著者はユニクロ社内に根づく巻き込みのDNAに感銘を受け、書かれたのが本書です。

ユニクロの中でイノベーションを起こした著者が、柳井さんと仕事をする中で確立した巻き込み仕事術が紹介されています。

 「巻き込みとは、自分以外のメンバーを徐々に増やしながら、
  彼らに無理やりやらせるのではなく、
  彼らのモチベーションに火をつけながら、
  自発的に動いてもうことを意味します。」

上記は本書の一節になるが、巻き込んでいく中心は、現場のマネジャーなのである。 だからマネジャーは中間管理職ではなく、「中心管理職」という意識で向き合うことが重要ということです。上下に挟まれた中間ではなく組織やチームという円の中心にいる、という考え方。部署、肩書で動くのではなく横断プロジェクト的に動く。上下のみではなく、横もななめも動かしていく、そのためには、関係する全ての人と一緒になって考え、行動する管理が必要です。

本書のPoint
「巻き込む」手順は、次の5ステップ

ステップ1. メンバー個人の情報につき、「データベース」を整理する
ステップ2. 相手を分析して「戦略」を立てる。相手は感性型か論理型か混合型か。
ステップ3. 相手への企画・提案の「戦術」を練る。相手がどんなスタイルの交渉を好むか。一対一、大人数。会話の流れ。
ステップ4. 「コミット&期限」の確認、メール・議事録の活用、関係者間で周知の事実へ
ステップ5. 議事録にかぶせた「リマインドメール」の活用


キーパーソンの「巻き込み」強化

キーパーソンの周りを味方で固め、またキーパーソンに案を選んでもらう等、本人がいつのまにか参加している感覚にさせる、「力を貸してもらう」、こまめな「念押し」。
本書の目次

序章 100%の実行力は「巻き込み」から生まれる
第1章 「ないないづくし」でも必ず変化は起こせる!
第2章 中間から「中心」になってメンバーの「データベース」を集める
第3章 「巻き込み」で大ヒット商品誕生の土壌をつくる
第4章 できない・やらないと言わせない「巻き込み強化法」
第5章 ユニクロ流「プロフェッショナルマネジャー」5つの条件
第6章 伝え方を激変させる!即効「巻き込みフレーズ19」

著者・出版

田中雅子(たなかまさこ)

株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)にマネジャーとして入社。 数々の全社プロジェクトをゼロから1人で立ち上げ、V字回復の一翼を担った。 長年現場のマネジメントに携わり、企業成長を導いてきた。 一部上場企業執行役員、子会社社長を経て、介護のため独立。 現在は、多くの企業コンサルティング、経営プロジェクト等に取り組んでいる。 手掛けた様々なプロジェクトは、マスコミに多数取り上げられている。 プロジェクトのSuccess Maker。また、日本のダイバーシティ経営の第一人者。 全国で経営者勉強会の開催や講演、執筆、コメンテーター、未来を担う高校生を支援する社会貢献プロジェクトなど、幅広く活動している。

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