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あなたはあなたが使っている言葉でできている(Discover21)ゲイリー・ジョン・ビショップ

Book Summary
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レビュー

著者のゲイリーは人はみな、2種類の会話をしながら生きていると言います。一つはほかの人との会話で、もう一つは自分との会話(セルフトーク)です。私たちは自分自身との対話に多くの時間を費やしています。アラバマ大学のウィル・ハート教授は、被験者に楽しかった出来事とつらい出来事、そのどちらでもない中間的な出来事を思い出してもらう実験を行いました。その結果、何かの出来事をまるで今それが起こっているかのように語る人は、中間的な出来事を楽しい思い出のように、つらい出来事は実際よりもっとつらいことのように感じていることがわかったのです。

つまり、どう表現するかで自分が置かれた状況のとらえ方や感じ方は変わってくるし、人生の過ごし方や、さまざまな問題への対応の仕方もずいぶん違ってくるということだ。

言葉によって、人の人生が左右されるのです。もし、あなたが自分との会話をネガティブにしているなら、それがリスクになるのです。ささいな問題を大問題のように見せ、ありもしない問題をつくり出し、未来を暗くしてしまうのです。ネガティブな対話を続けているとやがて、それが習慣になります。この状態を脱しない限り、つらい時間を過ごすことになるのです。

ネガティブな声は人生の大敵だ。「大変だ」と自分に言うほど、本当に大変な気がしてくる。残念ながら、私たち人間はそうした自動思考を常に耳にし、ネガティブな声が頭の中で鳴るのに慣れている。そうした思考の影響に気づかないまま、頭の命じるがままに行動している。

ネガティブな声をポジティブに変えるために、私たちは良い言葉を使わなければなりません。言葉のパワーを活用することで、人生を豊かなものにできるのです。

本書のPoint
あなたの内に秘めた本当の能力に目覚める3つのアプローチが本書で紹介されています。
1)「自分にどんな言葉をかけるかで人生が変わる
2)「人生を変えられないことに言い訳をしない
3)「行動が思考を変える
この3つのアプローチを実践すれば、これまでの人生とは違う、輝かしい人生へ歩みだせます。

自分にどんな言葉をかけるかで人生が変わる
「自分と何を話すか」が人生の質を決定的に左右するということが、神経科学や心理学の研究で証明されています。たとえば、一番嫌いなことを思い浮かべてください。「人生は不公平だ」と不平を言いながら生きている人は、その見方に沿った行動を取るようになり、やがては被害妄想を抱きますが、逆に、「成功はどこにでも転がっている」という見方の人は、仕事に打ち込めるのはもちろん、エネルギッシュで生き生きとした人生を送ることができます。
ここで気づいてほしいのは、今の状況がどんなにつらく、厳しいものでも、それをどうとらえ、どう向き合うかで結果はまったく変わってくるということ。人生のありかたは、状況や事情ではなく、自分との対話の仕方によって決まってくるのです。
■人生を変えられないことに言い訳をしない
著者はこの本の基本的な考え方を、こう述べています。「ツキのなさを嘆くのはやめよう。ほかの人のせいにするのはやめよう。外的要因や、状況のせいにするのはやめよう。子ども時代や、育った環境のせいにするのはやめよう」よく考えてみてください。仕事が最悪、人間関係がうまくいかない、体の調子が悪い、それなら新しい仕事を探せばいい。その人間関係を断てばいい。食生活を変えて、運動をすればいいじゃないですか。どうしようもない出来事に出くわしたとしても、そのあとどんな人生を送るかは自分でいくらでも決めることができます。状況を変えるために行動する気や、意思がないのなら、どんなにイヤでもそれはあなたが選んだ人生です。あなたが状況を言い訳に使うのは、現状を肯定しているのと同じ。
能力が足りないからできないんだという見方はやめて、「意志がないからだ」という感覚を持つことが大切です。 大切なのは、意志を持てるかどうか。 その意志によって、努力し、一歩を踏み出し、困難に立ち向かい、求めていた前進と変化を手に入れるための扉が開かれるのです。
行動が思考を変える
「やること」リストが多すぎて、「やりたくない」リストに早変わりしてしまう。
ほとんどの人は、精神状態に大きく左右された行動を取りますが、実は、成功を収める行動を取る人も例外ではありません。では、彼らとあなたの違いは何なのか?
それは、彼らは「人間の考えていることとやることは必ずしも一致しない」というシンプルな事実を知っているということです。つまり、成功を収める人たちは、イヤな気持ちを味わいながらも思考に引きずられない行動を取ることができるのです。 行動を変えることは、思考を変える一番の近道になるのです。思考が完璧に整うのを待っていたら、いつまでたっても何も始められない。あなたに「気が乗らない」ことがあったら、一番にこの言葉を思い出してください。
自分は、思考ではなくて行動だ。
本書の目次

第1章 最初に心に刻むべきこと
第2章 「私には意志がある」
第3章 「私は勝つに決まっている」
第4章 「私にはできる! 」
第5章 「先がわからないからおもしろい」
第6章 「自分は思考ではなくて行動だ」
第7章 「私はがむしゃらになる」
第8章 「私は何も期待せず、すべてを受け入れる」
第9章 次はどこへ?

著者・出版

ゲイリー・ジョン・ビショップ

スコットランドのグラスゴー生まれ。1997年にアメリカへ移住して自己啓発の世界へ足を踏み入れ、存在論と現象学に傾倒する。何年もその手法の研鑽を続けたのち、世界有数の人材開発企業でシニアプログラムディレクターを務め、世界中の何千人もの人にコーチを行う。その後はマルティン・ハイデガー、ハンス・ゲオルク・ガダマー、エトムント・フッサールの哲学から影響を受け、「都市哲学」という自身のブランドを創り出した。現在は、人間の能力をシフトさせて人生に大きな変化を起こすという生涯の仕事に日々奮闘している
『どうしようもない不安を乗り越えるとんでもなく賢い人生の送り方』より

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