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リーダーは話し方が9割(すばる舎)永松茂久

Book Summary
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レビュー

「もっと部下が思った通りに動いてくれれば……」「どうすればチームがまとまるんだろう?」「指示を出さなくても、人が自然と動いてくれるリーダーになりたい」などと、伝え方に悩むリーダーは多いものだ。一方、ごく一握りだが、部下のやる気と能力を見事に引き出しているリーダーもいる。本書では、その違いに迫りながらリーダーとしての話し方の本質に迫っている。

悩むリーダーとうまくいくリーダーの違いは特別な能力や実績、カリスマ性ではない。人をやる気にさせ、能力を引き出す話し方をしているかどうかだ。相手の自己肯定感を満たせばうまくいくと思っている人もいるかもしれないが、自己肯定感を満たすだけでは部下は動かない。意識すべきは「自己重要感」だ。自己肯定感と自己重要感はどう違うのか。自己肯定感は、その人自身が自分の存在を肯定する感覚のこと。自己肯定感の高い人は、社会的立場や実績とは関係なく、自身の存在を肯定できる。

一方、自己重要感は、社会での立ち位置や実績があってこそ満たされるものだ。「大きな仕事を任された」「ポジションが1つ上がった」「何かで一等賞を取った」「すごい人から目をかけられている」「組織で期待されている」などといった感覚に基づくものである。ひと言で表現すると、自己肯定感は安心感、自己重要感は特別感だといえる。うまくいくリーダーや慕われるリーダーは、話し方を通して部下やメンバーたちの特別感を高めているのだ。

本書のPoint
「自己肯定感」と「自己重要感」を与える
リーダーには「人をやる気にさせ、能力を引き出す話し方」が求められます。 そのためには”自己肯定感”と”自己重要感”を満たす必要があります。 マズローが唱えた5段階の欲求で言えば社会的欲求=自己肯定感、承認欲求=自己重要感に当てはまります。リーダが重視すべきは自己重要感を満たす話し方なのです。 自己重要感とは「特別感」。自己重要感とは、社会での立ち位置や実績というものが絡んできた中で満たされるものです。例えば、リーダーのセリフとして「大きな仕事を任せたい。君がいないと困る」 などがあります。

「相手の名前」「We(私たち)」をよく使う
優秀なリーダーは「相手の名前」を呼ぶことがとても多いです。 相手の名前を呼ぶことは、相手を尊重するということです。 名前を呼ばれることによって、無意識に相手は自己重要感が高まっていきます。

We(私たち)を主語にする
自分1人でチームを引っ張っていこうとするリーダーの主語は「I(私)」が多いです。 周りを巻き込んでいくリーダーの主語は「We(私たち)」が多いです。 「私は」と言われた瞬間、それはリーダー自身の話、つまり他人事になってしまいます。 「私たち」と言われた瞬間、それは突然自分ごとになります。
「話す力」や「聞く力」よりも「話さない力」
優秀なリーダーほど話さない。
意図的に思わず下の立場の人が話したくなるような環境を作り出します。最初のうちは、部下が自ら意見をいうのは難しいかもしれません。そんなときはリーダーが聞いてあげてください。
 「君はどう思う?」
 「これからどうしたい?」
 「どうしたらよかったと思う?」

もちろんリーダーが指示を出したほうが成功する確率は高いです。それでも組織の致命傷になるほどの重要なこと以外は、可能な限りで失敗を許容します。そしてうまくいったときには「よくやったね!」と全力で褒めてあげましょう。
本書の目次

第1章 なぜ、あのリーダーの話し方は人を動かすのか?

第2章 人をやる気にさせるリーダーの話し方

第3章 嫌われないリーダーの話し方

第4章 人前で緊張しない話し方

第5章 「あの人のためなら」と言われるリーダーの話し方
 

著者・出版

永松茂久(ながまつしげひさ)


大分県中津市生まれ。
2001年、わずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、2003年に開店したダイニング陽なた家は、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店になる。
自身の経験をもとに体系化した「一流の人材を集めるのではなく、いまいる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。
「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は60万人にのぼる。 2016年より、拠点を東京麻布に移し、現在は自身の執筆だけではなく、次世代の著者育成、出版コンサルティング、経営コンサルティング、出版支援オフィス、講演、セミナーなど、数々の事業を展開する実業家である。
著作業では2021年、『人は話し方が9割』(すばる舎)がすべての書籍を含む日本年間ランキングで総合1位(日販調べ)、ビジネス書部門で2年連続1位(日販調べ)、トーハンのビジネス書年間ランキング(トーハン調べ)で1位に輝く。2022年2月、同書が単冊で100万部を突破。2022年上半期も総合1位(日販調べ)を獲得。

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