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早く正しく決める技術(日本実業出版社)出口治明

Book Summary
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レビュー

「決めることが苦手」「なかなか決断できない」という人は必見!
日々の仕事で決めなければならないことが多いのに、決めるのに時間がかかる、という人は多いと思います。そこで本書では、早く正しく決めるために大切な、世界基準のルール「数字、ファクト、ロジック」の使い方を、ライフネット生命CEO兼会長の出口治明氏が解説。「PM10時までのコールセンター」「妊婦さんでも入れる保険」といった、同社が業界で初めて行なった具体例を挙げながら、それらがどのような発想で決まったのか、意思決定の手順を紹介します。「数字、ファクト、ロジック」を使えば、結果につながる決断ができます!

数字からファクトをつかむようにすれば、一見耳に聞こえのいい話も事実を捉え直すことができたり、理解を深めたりすることができます。日本語でなんとなくわかったような気分になっても、よく考えられていない意見であれば、他の言語に訳すことができず、相手には通じません。「これは日本の伝統だ、文化だ」と言ったところで、それで外国人に通じるはずもありません。そんなものは仕事の役に立ちません。本当によく考えられた意見なら、相手がわかるように言い換えることもできるし、絵や図にもしやすいでしょう。 人に何か伝えたい意見があるときは、それを他の言語や絵、図に書き直すことができるかどうか一度試してみるといいかもしれません。データにあたる場合、基本的に他人の意見は無視すべきです。数字、ファクトだけを見るのです。面倒がらずに、二次情報ではなく一次情報を探してください。一次情報の大切さも認識しておく必要があります。一般的に言われていること、社会常識だと思われていることをそのまま鵜呑みにするのではなく、「本当にそうか?」「他に違う考えはないか?」と疑ってみる。数字・ファクト・ロジックを使いながら掘り下げて考えれば、「これが答えだ」というものがきっと見つかります。答えが腑に落ちているからこそ、ハッキリと決断ができるのです。人は何事でも、腹落ちしてはじめて主体的に行動できる動物なのです。

本書のPoint 
数字・ファクト・ロジックで決める
何事であってもきちんと数字にあたり、ファクトを元にロジックを組み立てていく
意思決定の基準を「数字」「ファクト」「ロジック」としておけば、決断にブレが生じにくくなります。 その際、周囲の雑音や過去の経験、あるいは他人の助言などは考慮すべきではないのですね。そう考えれば、さまざまな決定に対して、より肩の力を抜くことができそうです。

数字・ファクト・ロジックを応用する
情報源からとった数字・データ・ファクトを自分なりの軸で分析できているか、問題の所在を明らかにし、課題を整理できているか、自ら設定した課題について解決策を示せているか情報源から数字やデータを抜き出し、事実を自分なりの軸で分析。その後、抽出した課題への解決策を論理的に示す。そのような手順によって、「数字・ファクト・ロジック」が実践できるようになります。たったの3ステップではありますが、意思決定における基本行動として覚えておきたいですね。
まず“捨てる量を決める”
あれもしよう、これもしようと詰め込めば、結局中途半端に終わってしまいます。要は断捨離です。断捨離とは、無駄なものを排除して、生活をスッキリさせる技術のことですね。一見、時間があるように思える毎日も、あっという間に過ぎ去ってしまいます。
だからこそ、あれもこれもと欲張るのではなく、自分にとっての本当に必要なものにフォーカスすることが大切なのでしょう。そのためには「まず捨てる」ことから始めなければなりません。
直感にしたがう
直感とは、決して「あてずっぽう」のようなものではありません。無意識レベルでの脳内検索の結果です。「これは大事なことだ」と判断すると、脳がフル回転して、脳の中にある情報を瞬時にサーチし、最適解を見出すのです。これまでの人生で得てきた情報をフルに使って最もいい答えを出しているのですから、それは絶対的に正しいといえます。 今まであなたが生きてきて、インプットされたものの集積です。まずは「直感は正しい」ということを信じていただきたいと思います。
正解よりも「考え方」を学ぶ
結論を知ろうとするのではなく、「思考のプロセス」に注目します。社会には絶対的な正解が存在しません。多くのビジネス書に書かれている成功体験もまた、成功したのちに、後からもっともらしい理由を加えたものに過ぎないでしょう。であるならば、正解に価値はありません。「どのように考えることで、正解にたどり着けたのか」という、思考のプロセスを学ぶことがもっとも賢明なのです。
本書の目次

序章 決められる人が物事を進められる
Chapter1 なぜ、正しく決断できないのか
Chapter2 「数字」「ファクト」「ロジック」で物事を組み立てる
Chapter3 チームで決めるためのルールの作り方
Chapter4 動きながら完成させる
Chapter5 1%の直感に従うために
終章 人生の30%に過ぎない仕事で、どう決断していくか

著者・出版

著者: 出口 治明(でぐち はるあき)



ライフネット生命保険株式会社代表取締役会長兼CEO。1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒業。72年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を 担当する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、2006年に同社を退職。同年、ネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。08年4月、生命保険業免許取得に伴い現社名に変更、13年現職。『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『直球勝負の会社』(ダイヤモンド社)、『仕事に効く教養としての「世界史」』(祥伝社)、『本の「使い方」』(角川oneテーマ21)、『「働き方」の教科書』(新潮社)など著書多数。

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