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脳を活かす勉強法 (PHP研究所) 茂木健一郎

Book Summary
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理解度チェック

本サイトで紹介する本に関する理解度チェック問題になります。


問題を解きながら、本の概要を理解できるように、
問題以上に解説に力を入れておりますので、是非活用ください。

レビュー

著者は、人はどこまでも変われるし、変われるということは素晴らしい、と言います。十五年間、脳科学を研究していて一番訴えたいのは「自分はこうだと決めつけないこと」だと言います。脳にはもともと、人間が変わることを支える力があるからです。
▼本書は、人生を生きる上で大切なことーー、出会いによって、また感動によって人は変わっていくこと、人間の多様性を慈しむこと、他人を鏡として自分を磨くこと、どうなるかわからない「人生の偶有性」を楽しむこと、学ぶことは際限のない人生の喜びであること、これらには方法があることなど、あらゆる面で人間を支える脳が変わる生き方を解説します。脳科学の知見はもとより、著者自身の体験や著名人のエピソードなども織り交ぜながら、人生を生き生きと、もっと自由に生きるヒントを語りつくします

要石とは、茨城県の鹿島神宮に実在する伝説の石。地表に出ている部分は小さいが、掘り進めていくとどんどん大きくなって、掘っても掘りきれないのだという。人間の脳も同じで、わかった、簡単だと思ってもそれは入り口に過ぎない。地表に出ている部分はごくわずか。地下にいったいどれくらいの巨大な塊が人類に知られることなく潜んでいるのか、現時点では見当もつかない。だから自分の正体がわかったと思わないこと。この「どうなるかわからない」という偶有性を楽しいと思えたら、人生は本当に素晴らしいと著者はいう。本書では、「脳の個性は、本人もわからない」「自分を知るための出会いを持つ」「他人を決めつけない」「とにかく出力してみる」「人の心がわかることが教養」など、人生を深めるためのヒントが満載

本書の要点

ドーパミンによる脳の強化学習方法
脳の強化学習のキーになるのがドーパミンです。ドーパミンは、快楽を生み出すホルモンです。 一生懸命考えていた問題がやっと解けたときなどにドーパミンが分泌されて、ヒトは大きな喜びを感じるようになっています。人間の脳は、ドーパミンが分泌された時の行動を記憶し、その快感を再現しようとするようです。そして、その快感を得るために、2回、3回と繰り返し続けていくたびに、その行動が上達します。これが、脳を強化する学習のメカニズムなのです。このサイクルを「強化学習」と言い、「脳を活かす勉強法」の一つ目の極意となります。今、説明したドーパミンによる「強化学習」のサイクルを回すことで、人間の脳は年齢に関係なく飛躍的な成長を遂げられるということです。この「強化学習」を行う上で、注意すべきことがあります。それは、「できると分かっていることをやっても脳は喜ばない」ということです。できるかどうかが分からないことを達成した時に、ドーパミンが分泌されて喜びを得ることができます。困難であれば困難であるほど、それを達成した後の喜びは大きく、より強化されるということです。困難に自ら飛び込むことが自身を成長させるということを理解しましょう。

タイムプレッシャー」で脳の持続力を鍛える
脳の成長させるための次のキーワードはタイムプレッシャーです。脳は「苦しい刺激」を求めているため、どんどんハードルを高くすることで、それを乗り越えた時の喜びも大きくなります。このように人は「成功体験」を繰り返すことで、成長し続けることができるということです。本書でオススメされているハードルを高くするための手段は、自分の作業に「制限時間」を設ける「タイムプレッシャー」です。一度やったことがある作業をする時は、前よりも短い時間で終わらすことを意識します。そうすることで、高い「集中力」が身につくということです。「タイムプレッシャー」を意識して勉強することで、これ以上早くできないという限界を超えることができます。

本書の目次

第1講 脳は「ドーパミン」と「強化学習」が好き
第2講 「タイムプレッシャー」が脳の持続力を鍛える
第3講 「瞬間集中法」で勉強を習慣化させる
第4講 茂木健一郎流「記憶術」
第5講 茂木健一郎の「読書のススメ」
第6講 脳のコンディションを把握しよう
第7講 自分を変える「一回性」に巡り会うには
第8講 偶有性がさらなる脳の発達を促す

著者・出版

著者: 茂木健一郎

1962年、東京都中野区に生まれ、生後まもなく転居した埼玉県春日部市で中学時代まで育つ。東京学芸大学教育学部附属高等学校、東京大学理学部、同法学部を卒業。
「クオリア」というキーワードとして脳と心の関係(心脳問題)についての研究を行っており、脳と神経に関する一般読者向けの解説書を多く執筆し、テレビ番組や雑誌、週刊誌などマスメディアで積極的に活動されています。

2019年現在は、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、慶應義塾大学特別研究教授。東京大学理学部、法学部卒業後、 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。2005年、『脳と仮 想』で、第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞 。

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