Oracleリスナー起動
本項では、Oracleリスナーの起動手順を紹介します。※停止手順は、「Oracleリスナー停止」を参照
手順説明の前に、以下にOracleリスナー概要について記載する。
上記は、OracleDatabaseに接続するクライアントの通信イメージになります。図のようにネットワーク経由でクライアントからの接続を受け付けるため、Oracleサーバ側で「リスナー」と呼ばれるネットワークからの接続要求をリスニングするプロセスを起動しておく必要があります。リスナーを起動する場合は、ポート番号や接続するデータベースの識別子の情報が必要になるので、listener.oraファイルに記述し、「lsnrctl」コマンドを利用して、起動や停止、あるいは状態の確認します。
以下が、リスナー起動手順になります。
1.データベースサーバへoracleユーザログインする。
$ssh oracle@server01
パスワード: ******* (パスワードを入力)
[oracle@server01 ~]$
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2.listener.oraからリスナー名を確認する。
[oracle@server01 ~]$ cat $ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
TLISTENER =
(DESCRIPTION_LIST =
(DESCRIPTION =
(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = server01)(PORT = 1521))
(ADDRESS = (PROTOCOL = IPC)(KEY = EXTPROC1521)) ))
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【確認ポイント】:上記のlistener.oraの記載内容からリスナー名が「TLISTENER」ということが分かる。
3.リスナーを起動する。
[oracle@server01 ~]$ lsnrctl start TLISTENER
<省略>
コマンドは正常に終了しました。
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【確認ポイント】:「コマンドは正常に終了しました。」と表示ることを確認する。
4.リスナーが起動したことを確認する。
[oracle@server01 ~]$ lsnrctl start TLISTENER ※1
[oracle@server01 ~]$ netstat -an | grep LISTEN | grep -v grep | grep 1521 ※2
[oracle@server01 ~]$ ps -ef | grep TLISTENER ※3
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【確認ポイント】:上記の3つの確認コマンドで、※1「リスナーの状態」、※2「ポート番号」、※3「プロセス」を確認する。
<< 豆知識 >>
冒頭で説明したように、リスナーはネットワーク経由でクライアントからの接続要求を受けます。そのためセキュリティ要件により、以下のような対策が必要になるケースがあるので、参考にしてください。
〜Oracleリスナーのセキュリティ対策〜
ポート番号変更
⇒listener.oraファイルを編集し、デフォルトの1521ポートを別のポートに変更する。
パスワード設定
⇒クライアントがリスナーに接続の際に、パスワード認証実施のためにCHANGE_PASSWORDコマンドでパスワードを設定する。
IPアドレス制限
⇒sqlnet.oraファイルを編集し、リスナーに接続可能なIPアドレスを制限する。
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以下に、シングル構成時のDatabase・リスナー・EnterpriseManager起動と停止手順(@〜E)とRAC構成時のRAC起動と停止手順(F、G)を紹介しております。
@-OracleDatabase起動
A-OracleDatabase停止
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B-Oracleリスナー起動
C-Oracleリスナー停止
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D-Oracle Enterprise Manager起動
E-Oracle Enterprise Manager停止
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F-OracleRAC起動
G-OracleRAC停止
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