RMANによるアーカイブログ削除方法
本項では、RMANを使用してアーカイブモードの削除方法を紹介します。
REDOログは、リカバリ操作にとって最も重要な構造です。これは、データベースに加えられたすべての変更を発生時に格納する、2つ以上の事前割当てファイルから構成されます。Oracle
Databaseの各インスタンスには、インスタンスの障害時にデータベースを保護するためのREDOログが1つずつ対応付けられています。REDOログはローテーションにより上書きされるため、Oracle
Databaseでは、いっぱいになったREDOログ・ファイルのグループを1つ以上のアーカイブログファイルに保存しリカバリ時に使用します。アーカイブログは、Oracleが自動で削除は行わないため、バックアップ計画の中にアーカイブログ削除を組み入れて肥大化を防止する必要があります。
RMANにはバックアップ情報(日時、バックアップ対象、保存先)情報を管理する方法が2つ用意されています。「1)カタログデータベースを使用する方法」と「2)制御ファイルを使用する方法」です。今回は2)の制御ファイルを用います。バックアップを取るオラクルの制御ファイルで管理しますので特別な設定も不要ですので管理が容易です。
『OS操作によるアーカイブログ削除方法』もありますが、本項ではRMANを使用したアーカイブログの削除方法を紹介します。
C:\Windows\system32>rman target / nocatalog ・・・・制御ファイルを使用しRMANへ接続する。
Recovery Manager: Release 11.2.0.2.0 - Production on 金 1月 4 10:18:10 2013
Copyright (c) 1982, 2009, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
ターゲット・データベース: XE(DBID=2669714501、未オープン)に接続されました
リカバリ・カタログのかわりにターゲット・データベース制御ファイルを使用しています
RMAN> list archivelog all; ・・・現在のアーカイブログファイルを確認
データベースdb_unique_name XEのアーカイブ・ログ・コピーのリスト
=====================================================================
Key Thrd Seq S Low時間
------- ---- ------- - --------
20 1 42 A 12-12-31
名前: C:\TMP\ARC2\ARC0000000042_0788593801.0001
19 1 42 A 12-12-31
名前: C:\TMP\ARC1\ARC0000000042_0788593801.0001
22 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC2\ARC0000000043_0788593801.0001
21 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC1\ARC0000000043_0788593801.0001
RMAN>
RMAN>
RMAN> delete noprompt archivelog until time 'sysdate-3'; ・・・・3日前のアーカイブログ削除
チャネル: ORA_DISK_1がリリースされました
チャネル: ORA_DISK_1が割り当てられました
チャネルORA_DISK_1: SID=103 デバイス・タイプ=DISK
データベースdb_unique_name XEのアーカイブ・ログ・コピーのリスト
=====================================================================
Key Thrd Seq S Low時間
------- ---- ------- - --------
20 1 42 A 12-12-31
名前: C:\TMP\ARC2\ARC0000000042_0788593801.0001
19 1 42 A 12-12-31
名前: C:\TMP\ARC1\ARC0000000042_0788593801.0001
アーカイブ・ログ・ファイル名=C:\TMP\ARC2\ARC0000000042_0788593801.0001 レコード
D=20 スタンプ=803807927
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=C:\TMP\ARC1\ARC0000000042_0788593801.0001 レコード
D=19 スタンプ=803807926
15オブジェクトを削除しました
RMAN> list archivelog all; ・・・3日前のアーカイブログファイルが削除されたことを確認
データベースdb_unique_name XEのアーカイブ・ログ・コピーのリスト
=====================================================================
Key Thrd Seq S Low時間
------- ---- ------- - --------
22 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC2\ARC0000000043_0788593801.0001
21 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC1\ARC0000000043_0788593801.0001
RMAN> delete archivelog all ; ・・・・全削除
チャネル: ORA_DISK_1がリリースされました
チャネル: ORA_DISK_1が割り当てられました
チャネルORA_DISK_1: SID=103 デバイス・タイプ=DISK
データベースdb_unique_name XEのアーカイブ・ログ・コピーのリスト
=====================================================================
Key Thrd Seq S Low時間
------- ---- ------- - --------
22 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC2\ARC0000000043_0788593801.0001
21 1 43 A 13-01-04
名前: C:\TMP\ARC1\ARC0000000043_0788593801.0001
このオブジェクトを削除しますか(YESまたはNOを入力してください)。 y
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=C:\TMP\ARC2\ARC0000000043_0788593801.0001 レコードID=22 スタンプ=803816285
アーカイブ・ログを削除しました
アーカイブ・ログ・ファイル名=C:\TMP\ARC1\ARC0000000043_0788593801.0001 レコードID=21 スタンプ=803816284
2オブジェクトを削除しました
RMAN> list archivelog all; ・・・アーカイブログファイルが全て削除されたことを確認
指定がリポジトリ内のどのアーカイブ・ログとも一致しません
RMAN>
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<オラクル文書番号 108563 >からの抜粋
RMAN をリカバリカタログなしで使用している場合、RMANを使用して削除可能なファイルは、制御ファイル内に情報が残っているアーカイブログファイルのみとなります。制御ファイル内に情報が残っているかについては
v$archived_log のビューの検索により確認することが可能です。
SQL> select thread#,sequence#,name from v$archived_log order by 1,2,3;
制御ファイル内に情報が保持される期間は control_file_recored_keep_timeの初期化パラメータによって影響を受けます。デフォルトでは7日間に設定されています。つまり、7日間をすぎたエントリは上書き対象となり、上書きされた場合には制御ファイル内から情報が削除されることになります。
そのため、アーカイブログを制御ファイル内に保持する期間を長くしたい場合には上記パラメータの設定値を増加させるような対応を行ってください。なお、パラメータの値を増加させることによって制御ファイル内に格納される情報が増加するため、制御ファイルのサイズが大きくなるという影響があります。
制御ファイル内に情報を保持していない場合の削除は、OS上のファイルなら「OS操作によるアーカイブログ削除方法」、ASM上なら「ASM上のアーカイブログ削除方法」を参考にしてください。
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◎-OracleDatabaseアーカイブログモード変更
◎-OracleRACアーカイブログモード変更
◎-アーカイブログモード確認方法
◎-RMANによるアーカイブログ削除方法
◎-OS操作によるアーカイブログ削除方法
◎-強制的にREDOログスイッチする方法
◎-アーカイブログ出力先を変更する方法
◎-Oracle LogMinerを用いたアーカイブログ解析
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