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ゼロ秒思考 (ダイヤモンド社) 赤羽雄二

Book Summary
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レビュー

考え抜くとは適切に言語化すること
<考えるためのヒント>
 ・頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にする 「考える=言葉にすること」
 ・言葉を自由に、的確に使うことを目指す 「的確な言葉選びが重要」
 ・ 言葉の中心的意味と揺らぎをとらえる 「意味合いが違うあいまいな表現を排除」
 ・ 浅い思考、空回りの思考を避ける 「深く考えないで表面的に捉えることはNG」
 ・ 沈思黙考も他人に話すだけも考えは深まらない「考えたことを書いて初めて思考」

本書のポイントは、ずばりメモをすることです。著者は書かれない思考は、思考ではないと言わんばかりに本書の中でもメモ書きの重要性が繰り返し語られます。つまり「書く」ことは「考える」と同義と言っても過言ではないと思います。書くということは、思考を”具体化する”、”視覚化する”ということです。そして、それは思考を”客観視する”ことにつながります。主観的に物事を捉えているだけでは、思考が深まりません。ですので、本当に深く考えたいとあなたが願うのであれば、客観的に物事を捉えるために書くことが重要です。

繰り返しになりますが、「書く」ということは「言語化する」ということなので、言語化できない人は書けません。つまり、書くことから逃げた時点で、考える事(言語化すること)から逃げています。まずは、そのマインドセットを変えましょう。「いま、考えてます」って言いながら机の前に座ってる人の大半は考えていないのです。そんな人には、まず頭の整理のために考えていることを書いてみたらとA4用紙を渡してあげましょう。

考えるトレーニングを経てたどり着くのが本書のタイトルにもなっているゼロ秒思考です。できる人、優れた経営者は即断即決の人が多いというのは明白です。ゼロ秒とは、瞬時に現状を認識し、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定することです。メモを書き出すトレーニングにより、思考の「質」と「スピード」が高められ、双方の到達点が「ゼロ秒思考」になります。

本書のPoint
ゼロ秒思考 メモトレーニングのやり方
 ・A4用紙を横置き
 ・ 1件1ページ
 ・ 左上にタイトルを書いて下線を引く
 ・ 右上には、年月日を入れる
 ・ 1ページに4〜6行
 ・ 各行20〜30字
 ・ 1ページを1分以内
 ・ 毎日10ページ書く
 ・書く順番は気にしない
 ・メモのフォーマットは必ず守る
ゼロ秒思考 メモトレーニングのメリット

<メモ書きの4つの効能>
①メモを書くと、頭が整理される
もやっとした思いを言葉に直し、手書きし、目で確認することで、メモが外部メモリになる。頭のキャパが広がり、頭の働きが良くなる

②メモを書くと、自信が出てポジティブになれる
メモ書きによって、目の前の課題が可視化され、優先順位も自ずと明確になり、課題が速やかに解決される。この好循環により、自信とポジティブさが自然と出てくる

③メモを書くと、腹が立たなくなる
人目を気にせず、吐き出したメモを見ることで、気分が落ち着くだけでなく、自分の状況を客観視でき、自分の落ち度も見えてくる

④メモを書くと、急成長できる
メモ書きによる、頭の整理ができることで、いろんな問題が同時に起きても、慌てず騒がず、必要な情報を収集し、重要・深刻なものから順次解決していくことができる
メモから企画書を作るためのステップ
①思いついたものをいつものメモに書き殴る
②それらを並べてみる
③新たなアイデアを追加した上で、 カテゴライズし整理する
④全体のストーリーを組み立てバランスを取る
⑤パワーポイントを作成する

仕事に関するゼロ秒思考テーマ

仕事を効率化するためには何をしたら良いか
仕事を減らすために必要なこと
同僚との連携をよくするためには
○○上司との上手な付き合い方
○○上司の性格はなに
○○上司の尊敬できるところ
部下の○○さんの性格はなに
部下の○○さんの尊敬できるところ
部下の○○さんのもう少し治して欲しいところ
部下の○○さん(または全体)やる気にさせるために必要なこと
得意先の○○さんとうまく付き合う方法
得意先の○○さんが喜びそうなこと
得意先の○○さんが怒りそうなこと
どうしたら出世できるか
仕事の直近のやるべき目標
仕事の長期的な目標
今日達成できた仕事
明日やるべき仕事
今日の仕事の働き方で反省すべきポイント
今日の仕事の働き方で評価すべきポイント
資料作成するときに必要なテーマはなに
資料作成するときに優先すべきポイント
資料を読んだ相手にどう動いてほしい
考えた企画を上司から決裁もらうためには
利益がとれそうな企画はなにかないか
自分が売上を上げるために必要なこと
他社の成功事例の企画はなにか
得意先(お客さん)が喜びそうな企画はないか
自社が抱えている課題はなにか
次の打ち合わせの議題はなににするか
次の打ち合わせの目的はなにか
○○の仕事を受けたことは正しいのか
定時で帰るために必要な事
仕事後の飲み会を断った時の影響
どうすれば部下のモチベーションを高められるか
自分がやる気がでない理由
仕事が早い人の特徴
仕事のミスを減らすために注意するべきところ
自分に合った仕事は何か
今の会社を転職すべきかどうか
なぜ独立したいと思ったか
独立するメリットは
独立するデメリットは
独立するために必要なスキル
独立するために必要な人脈
仕事の電話を減らす方法
仕事のストレスの原因
今日仕事でしなければいけない内容
○○の仕事でミスしてしまった理由
後輩に上手く教えることができない理由
理想の上司や先輩の特徴
人間関係に関するゼロ秒思考テーマ
なぜ○○さんは私を嫌いなのか
なぜ○○さんは私に素っ気ない態度をするのか
どうして○○さんは人の悪口を言うのか
どうして○○さんは人とトラブルを起こすのか
人に好かれる人の特徴
人に嫌われる人の特徴
自分が人に好かれるためには何をしたら良いか
もし職場の人にプライベートを誘われたら断っても平気かどうか
○○さんともっと仲良くなるためには
○○さんは何故私に構ってくるのか
○○さんに強く注意して険悪になった時の影響は何
○○さんと喧嘩したけど自分が悪いのか
可愛い彼女(または彼氏)を作るために必要なこと
可愛い彼女(または彼氏)と出会うためには
可愛い彼女(または彼氏)と結婚するためには
本当に○○さんと結婚してもよいのか
自分自身に関するゼロ秒思考テーマ
どういう年の取り方をしたいか
将来はどのような生活を送りたいか
スキルアップするためには何が必要か
自己投資するために時間を確保するには何をしたら良いか
将来を考えて取得したいスキルは何か
人間関係を広げるためには何をしたら良いか
字を綺麗に書くためには何をしたら良いか
○○歳までに達成したいことは何か
自分の趣味はなにがある
優先した方が良い趣味は何か
辞めた方が良い趣味は何か
自分の強みはなにか
自分の弱みはなにか
自分の強みを作るために必要な行動は何か
自分の弱みを減らすための行動は何か
ボランティア活動をやることのメリット
ボランティア活動をやるデメリット
○○資格を習得するために○○万円払う価値はあるのか
今年絶対に達成する目標はなにか
今日成し遂げたことはなにか
明日成し遂げたいことはなにか
家族に関するゼロ秒思考テーマ
子供を叱った方が良い理由
子供を叱らない方が良い理由
子供の良いところは何
子供の直した方が良いところは何
子供に習い事をさせた方が良い理由
子供に習い事をさせない方が良い理由
子供を勉強させるために必要なこと
子育てを楽にするために必要なこと
子供の元気がない理由
子供を育てる時に注意した方が良い点
子供に好かれるには何をしたら良い
子供を私立に行かせた方がいいと思う理由
子供を公立に行かせた方がいいと思う理由
子供がどのような人間に育って欲しいか
子供が〇〇のような人間になるために気をつけること
奥さん(旦那さん)と喧嘩した原因
奥さん(旦那さん)を喜ばせるためには
奥さん(旦那さん)に納得してもらうためには
奥さん(旦那さん)から信頼してもらうためには
奥さん(旦那さん)の好きなところ
奥さん(旦那さん)の直してほしいところ
旦那さん(奥さん)が子育てに非協力的な理由
旦那さん(奥さん)が家事を手伝わない理由
本書の目次

はじめに
第1章:「考える」ためのヒント
第2章:人はゼロ秒で考えられる
第3章:ゼロ秒思考をつくるメモの書き方
第4章:メモを使いつくす
第5章:メモの整理・活用法
おわりに

著者・出版

赤羽雄二(あかば・ゆうじ)

東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。 1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。

1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。 1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。

2002年、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命としてブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。 最近は、大企業の経営改革、経営人材育成、新事業創出、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいる。

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